<新日本:G1クライマックス>◇10日◇東京・代々木第2体育館◇A、Bブロック公式戦9試合◇1500人

 IWGPヘビー級王者・棚橋弘至(34)と凶獣ジャイアント・バーナード(38)のAブロック首位同士の対決は、棚橋が勝って5勝目を挙げた。棚橋は勝ち点10となり、Aブロック単独首位。Bブロックは鈴木みのる(43)と中邑真輔(31)が、ともに6勝目を挙げ、勝ち点12で首位に並んでいる。

 ともに4勝1敗で首位を走る、棚橋とバーナードが死力を尽くした。バーナードが、場外で鉄柵の上にボディースラム、リング上ではシンプルな逆エビ固めでギリギリまで絞り上げる。棚橋はドラゴンスクリューで反撃、最後はバーナードの巨体を器用に丸め込んだ。

 棚橋は「体はきついけど、この戦いは何度やってもいい。バーナードと僕の、化学反応は、たまらない」と振り返った。バーナードは「おれは負けたけど、棚橋はベストなレスラー」と、インタビュー前の棚橋を握手で祝福した。

 先月18日の札幌大会で、棚橋が防衛に成功したIWGPヘビー級選手権の再戦。これで棚橋はバーナードに4連勝。06年から新日本のヘビー級戦線をけん引してきた2人の通算対戦成績は、棚橋の8勝2敗になった。棚橋は「お互いに現役のうちは、何度でもやりたい。ヨボヨボになってもやる」と笑顔を見せた。

 これでAブロック単独首位。今日11日は高橋裕二郎(30)と対戦する。棚橋は「去年はG1で内藤と戦って、内藤が駆け上がっていった。王者として、高橋も盛り上げる。そして自分はその上を行って勝つ」と、照準を優勝に絞った。【小谷野俊哉】