元K-1王者で、東洋太平洋ヘビー級8位の藤本京太郎(25=角海老宝石)が、年内の東洋太平洋王座獲得へ「いばらの道」を歩む。13日、デビュー3戦目となる5月17日の所属ジム興行に続き、6月20日に行われる日本初の団体王座統一戦(大阪)前座で、世界ランカーと対戦する可能性が浮上した。1カ月間で2試合の過密日程だが、海外強豪との実戦経験を優先。王座奪取のステップにする。

 京太郎は現在、オーストラリアのパースで世界王者を育成したアンジェロ・ハイダー氏の合宿に参加中。対戦相手は調整中だが「5月の試合は海外合宿の成果を試す場。6月は東洋王座を見据えた戦いにしたい」と意気込む。陣営も本人の上昇志向とK-1時代から実力上位と戦ってきた点を考慮。萩森健一マネジャーは「今合宿の状況次第だが、世界ランカーとの試合を検討している」とリスクを覚悟で臨む考えだ。

 京太郎は12日に東洋太平洋ヘビー級1位ルーカス・ブラウニー(32=オーストラリア)と6回のスパーリングを実施。相手の左ジャブをかいくぐってワンツーを決めるなど、国内では不足気味な重量級を相手に実戦感覚を磨いた。団体王座統一戦の前座となれば注目度が高く、ゴールデンタイムで中継される可能性もあるだけに、東洋王座挑戦を想定した絶好の舞台になりそうだ。【山下健二郎】