<プロボクシング:WBAミドル級タイトルマッチ12回戦>◇12日(日本時間13日)◇キエフ

 元日本ミドル級と東洋太平洋同級王者で、WBA世界同級8位の淵上誠(28=八王子中屋)が、世界王座奪取を逃した。WBA世界同級王者ジェナディ・ゴロフキン(30=カザフスタン)に挑戦。1回に右目の上をカットし、2回と3回にフックを食らってダウンした。流血が止まらずに連打を浴び、セコンドがタオルを投入。3回1分46秒、TKO負けを喫した。

 東洋王座初防衛から約1カ月後に臨んだ初の世界戦。勤務先の日野自動車や故郷の鹿児島などから約160人の応援団も駆けつけたが、中盤以降の巻き返しを恐れて速攻に出た無敗王者の破壊力に屈した。日本のジム所属選手では竹原慎二以来、16年ぶり2人目の同級王者誕生はならず、海外での日本人世界挑戦も36回連続で失敗。淵上は「世界王者の力が身をもって分かった。もっと強くなって頑張りたい」と再起を誓った。淵上はプロ通算19勝(10KO)7敗。4度目の防衛を果たしたゴロフキンは23勝(20KO)となった。