WBA世界ミニマム級王者の八重樫東(29=大橋)が13日、WBC同級王者井岡一翔との団体王座統一戦(6月20日、大阪・ボディメーカーコロシアム)に向け「107秒KOトレ」を敢行した。ジムの先輩でもある元WBC世界スーパーフライ級王者の川嶋勝重氏から引き継ぐ、静岡・伊東合宿での根性トレで闘志を高めた。

 03年6月、当時王者だった徳山昌守氏に完敗した川嶋氏は、伊東合宿で、30分間ぶっ続けのサンドバッグ打ちを導入。04年6月の再戦では1回1分47秒TKO勝利でリベンジを果たした。この日、八重樫は大橋会長から「井岡の顔を思い出すんだ」と励まされながら、ひたすらミットを打った。

 前夜は、川嶋氏が107秒KO勝利前の伊東合宿で食事した高級日本料理店に出掛けた。伊東で取れたアジの握りを食べ、ゲンも担いだ。八重樫は「おいしかった。川嶋さんも、このアジを食べて、衝撃のKOを決めたんですよね」と、必勝の味を堪能した様子だった。【田口潤】