昨年12月にプロレスデビューに備え練習中の城西大4年の野村美和子さんが死亡した件で、遺族が慰謝料8000万円を求め東京地裁に民事提訴したことが13日、分かった。訴えられたのは株式会社ファーストオンステージと中村祥之同社代表取締役(46)。同社は、野村さんがテスト合格した元女子レスラーHikaruプロデュースのプロレスイベントに練習場を提供していた。

 野村さんは昨年12月16日にファースト社の練習場で倒れ急性硬膜下血腫の疑いで手術、21日に急性心不全で死亡。遺族はファースト社所有の練習場であり、今年1月1日のファースト社主催の大会でデビュー予定だったことから、ファースト社と事実上の雇用関係にあったとしている。中村取締役は「無償で練習場を貸していただけで、練習の管理責任者はHikaruさん。デビュー戦に大会の1試合を融通する提供試合だった。弁護士と相談して、事実を明らかにする」と話した。