WBA世界ミニマム級王者宮崎亮(24=井岡)が、KO勝利を釣り上げる。29日、同級7位カルロス・ベラルデ(22=メキシコ)との初防衛戦(5月8日、大阪・ボディメーカーコロシアム)へ向けて大阪市内のジムで練習を公開。3ラウンドのスパーリングで軽快な動きを見せ「理想は中盤でのKO。見てる人を沸かせたい」と強気に話した。

 発奮材料がある。バス釣りが趣味の宮崎は2月に、バス釣り世界王者・菊元俊文さん(50)と初対面。「お互い1つのことで世界を極めた者同士なので、気持ちが分かり合えた」。ボクシングとバス釣りの共通点は「まずは駆け引き。釣りもこっちから誘ったり、相手が来たらカウンターでスパッと釣り上げる。あとは集中力と判断力」とニヤリ笑った。

 減量苦もあり、今回がミニマム級では最後の戦いになる見込みだ。空腹で「寝られない夜もある」というが、母恵美子さんの特製野菜スープで栄養をとりつつ、順調に体重も減らしている。この日の練習後の体重は50・5キロ。リミットまで約3キロで「1回落とした自信もある。しっかり落とします」と話した。減量を成功させ、豪快なKO勝利という釣果を、ファンに見せつける。【木村有三】