<新日本:山口大会>◇27日◇山口・柳井市体育館◇1300人

 愛するカープに続く!

 8月のG1クライマックスで初優勝した新日本の内藤哲也(31)が6人タッグマッチに出場した。29日の神戸大会(ワールド記念ホール)でのNEVER無差別級王者・田中将斗(40)とのハイリスクな雪辱戦に向け、コンディションの良さを示した。

 7月の秋田大会は「スピード、スタミナすべて向こうが上だった」と完敗。G1制覇で手にした、来年1月4日東京ドーム大会でのIWGPヘビー級王座挑戦権利証をかけることで、わずか2カ月での再戦を実現させた。

 「権利証を奪われたらG1優勝の意味がなくなる。それでも田中を超えないと次には進めない」と覚悟を決めた。敗戦の反省から、10キロ体重を落とした。昨年、前十字靱帯(じんたい)断裂の大けがを負った右膝への負担を軽くしながら、スピード、スタミナを強化。「夏」を制し、自信も上乗せした。

 刺激も力に変える。約20年間声援を送り続けてきたプロ野球の広島が25日、16年ぶりのセ・リーグAクラス、クライマックスシリーズ初進出を決めた。「優勝したぐらいうれしい。G1を取って、カープがAクラス。やっぱり俺の年ですね。結果を残したい」。

 くしくも、最後にAクラスに入った97年、当時15歳の内藤は3つの夢を描いた。(1)新日本の選手になる(2)20代でIWGPヘビー級王座を獲得(3)東京ドームのメーンで試合をする。年齢こそ実現はならないが、1月4日まで同権利証を守り抜けば、手が届くところまで来た。「ドームのメーンで見たいと思われるような戦いをしていく」。内藤の戦いが再び始まる。【奥山将志】