読者が選ぶ「日刊バトル大賞」の格闘技部門MVPは、UFCライトヘビー級王者ジョン・ジョーンズ(26=米国)が初受賞した。新時代の旗手と呼ばれ、今年はビッグマッチ2連勝。UFCの歴史を塗り替える存在であることを強烈アピールした1年となった。

 4月のV5戦で人気ファイターのチェール・ソネン(米国)を完封し、1回TKO勝ちした。9月には同級1位の最強挑戦者アレクサンダー・グスタフソン(スウェーデン)に判定勝ちしてV6防衛成功。UFC同級ではUFC殿堂入りのティト・オーティズ(米国)がマークしたV5を超える記録を更新した。

 プロデビューからわずか3年の11年3月、当時の王者マウリシオ・ショーグン(ブラジル)に3回TKO勝ちし、史上最年少(23歳8カ月)のUFC王者に。昨年8月にはナイキと契約し、UFC内で同メーカーの象徴的存在となった。「(動画サイトの)ユーチューブを見て、独学で技を覚える」と防衛戦ごとに新技を見せる異色なスタイルも魅力。来年2月、同級2位グローバー・ティシェイラ(ブラジル)とのV7戦が決定済み。王座防衛が続けば、UFC最強王者と呼ばれる日も近い。

 ◆ジョン・ジョーンズ

 1987年7月19日、米ニューヨーク州ロチェスター生まれ。高校時代にレスリングで同州大会優勝。08年に格闘家デビュー。3カ月で6勝し、同年8月にUFCと契約。09年にTUFに出場して知名度がアップ。11年3月にUFCライトヘビー級王座を奪取。リーチは215センチ。サイズは193センチ、93キロ。