前WBA世界ライトフライ級王者の井岡一翔(25=井岡)が9日、自身の記録を更新する国内最速6戦目でWBC同級王座を獲得した井上尚弥(21=大橋)との将来的な対戦について前向きな姿勢を示した。「期待に応えるマッチメークは大事。階級が近い分、自分自身も楽しみにしている。1つの楽しみとして、いいんじゃないですか」と話した。父の一法会長も「大橋会長がやりたいと言うのであれば、ぜひ受けたい」とうなずいた。

 6日に行われた井上の世界戦はテレビ観戦した。6回TKO勝ちした戦いぶりには「圧倒したし何の文句もなかったと思う」と評価。ただ、敗れた前王者エルナンデスには「チャンピオンらしさが欠けていた。貫禄が物足りなかった」と冷静に分析した。

 この日は、国内最速15戦目での3階級制覇が懸かる5月7日のIBF世界フライ級戦へ向けて、3人を相手に12回のスパーリングを消化した。盛り上がる軽量級で、井岡にはリーダーとしての自覚がある。「中心人物と言われるように結果を残したい。今までやってきたことを、これからもやっていきたい」。口調に力がこもった。【木村有三】