<新日本:宮城大会>◇28日◇仙台サンプラザホール<テレビ朝日・野上アナの実況席から>

 「さあ、次は自分の番だ。自分の時代になる」と思っていたら、いきなり超新星が現れて、おいしいところを全部もっていかれちゃった。こんな話は、実社会の中でもよくある話ですよね。仙台大会でオカダとの対戦が組まれた内藤が、ちょうどそんなポジションにいます。

 デビューもオカダより先で、米国からオカダが帰ってくるまでは、新日本の次世代を背負うのは内藤だといわれていたんです。それが、オカダにG1優勝もIWGPも先を越されてしまった。

 もともと控えめで、「どうせ自分なんて」という感じの人ですが、最近、悔しい感情が内面から出てきた。オカダを倒さないことには自分の時代は来ないと、表情に危機感がにじみ出ていました。

 1・4東京ドーム大会での2人のIWGP戦は、ボクが初めて実況したIWGP戦です。思い入れの深い対戦カードなんです。

 ◆野上慎平(のがみ・しんぺい)岡山県和気郡生まれ。07年に早稲田大学教育学部を卒業し、テレビ朝日に入社。同年アナウンス部に配属。1年目からワールドプロレスリングの実況を担当。10年8月から飯塚高史にシャツを脱がされる攻撃を受ける。永田裕志が結成した青義軍に入り、野上“ジャスティス”慎平として実況を務める。趣味はゴルフ。身長177センチ。