ボクシングのIBF世界ミニマム級王者高山勝成(31=仲里)が、イメージ重視調整で日本初の4団体制覇を狙う。9日(日本時間10日)にメキシコで行われるWBO同級王者フランシスコ・ロドリゲスJr(21)との2団体王座統一戦へ向けて1日、大阪・仲里ジムで国内練習を打ち上げた。

 今回のスパー数は、通常の半分以下の約50回。先月23日に行ったWBC世界ライトフライ級王者井上尚弥との練習で右まぶたの古傷が悪化して以降は、1回もせず。代わりに重視したのが、シャドーやバッグ打ちでのイメージトレーニング。高山は「相手は左右、切り替えてくるスイッチヒッター。それを想定してやった。状態はいい」と、仕上がりに自信を見せる。開催地では2週前にカジノで50人以上が射殺される事件も起こったようだが、海外世界戦も経験済みの高山に不安はない。今春から通う愛知・菊華高の全校生徒から贈られた千羽鶴も力に、偉業に挑む。【木村有三】