ボクシングのWBA世界スーパーフライ級王者河野公平(33=ワタナベ)と、同級2位亀田興毅(27)の指名試合の興行権を争う入札が中止となったことが18日、両陣営から発表された。昨年12月の世界戦で亀田ジムが混乱を招いた騒動の影響で、ライセンス失効中の興毅が国内で試合を行えないことを理由に、両ジムが回避することで合意。他のプロモーターからの入札もないことから、WBA側も了承した。

 ワタナベジムの渡辺均会長は「正直ほっとしている。今後はWBAから初防衛戦が選択になるのか、指名試合になるのか指示を待つ」と話し、興毅以外の選手と年末までにV1戦を行う意向だ。また、フィリピンで合宿中の興毅は「自分が1度引くことで、お互いが先に進めるのではないかと思った。河野選手には次戦で勝ってもらい、その次に自分が挑戦できることを願っている」と声明を出した。

 今回の決定で両者が年内に試合をする可能性は消滅したが、依然として両陣営ともに対戦には前向き。今後は、興毅が国内のライセンスを更新するため、JBCが認める新たな移籍先を探していくことになる。【奥山将志】