UFCファイトナイト・ジャパン2014は今日20日、さいたまスーパーアリーナで開催される。19日には同会場で前日計量が行われた。

 格闘家とは思えない美女が、ゴングとともに牙をむく。ミーシャ・テイト(28=米国)は全米で大人気のUFCファイターだ。

 「UFCで女子の部ができたのは2年ほど前。でも、女子の総合格闘技は米国でも急速に人気が上昇している競技。ボクシングよりはるかに人気が高いし、若い女性が柔術、レスリングをやるのは、今や一般的なことね」

 15歳でレスリングを始め、高校、大学と続けた。その大学で、UFCファイターになる前の学生だったブライン・キャロウェーと出会う。一緒に見に出かけたMMAの大会で、女子の大会の開催を聞き、出場申請書にサインした。07年のプロデビュー戦で、いきなり顔面に膝蹴りを2度浴び、鼻骨骨折。それでも競技を続ける道を選んだ。

 「すごい出血で、マットが血の海になった。家族はもう十分だろうって言ったけど、私はもっと自分はできると思ったの」

 11年7月には第3代ストライクフォース女子バンタム級王者となり、現在はUFC同級2位。第一線で活躍を続けながら、後進の指導や、競技の普及にも力を注いでいる。

 「ボクシングは相手の顔をお互いに殴り合うだけだけど、総合は女性の体の柔軟性を生かして技を掛け合うところが面白いし、お互いの強さをダイナミックに見せられる」

 中井りん(27)とは、前日計量で初めて顔を合わせた。アジア初の女性ファイターとしても注目している。「彼女はデビュー戦だからプレッシャーもあるでしょう。私の方がいいファイターだと見せられればいいわね」と余裕の笑みを浮かべて言った。