前WBC世界ライトフライ級王者井上尚弥(21=大橋)が、2階級制覇への貴重な情報収集に成功した。来月30日のWBO世界スーパーフライ級王者オマール・ナルバエス(39=アルゼンチン)戦に向けて、24日、横浜市内のジムでテレビ解説などのため来日中の元世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(32=フィリピン)と合同練習を行った。

 プロ戦績43戦40勝(23KO)1敗2分けのナルバエスにとって唯一の敗戦が11年10月のドネア戦。ドネアは、井上のスパーリング相手に王者の動きをまねさせると「コンビネーションが突破口になる。右のストレートに合わせてくるジャブを注意した方がいい」など具体的な攻略法を伝授。井上の動きを絶賛し「自分の距離で戦えば必ず勝てる」と太鼓判を押した。

 自ら質問をぶつけるなど、真剣な表情で話を聞いた井上は「世界のトップ選手に攻撃や守備のパターンを聞けて、とても収穫になった」と自信を深めていた。