関西ボクシング界に天才少年が現れた。9日にタイで行われたWBAアジアミニマム級王座決定戦を制して新王者となった加納陸(17=大成)が17日、兵庫・三田市内のジムで来年6月に国内プロデビューすると表明。ファイトマネーはデビュー戦では破格の500万円に設定され「夢は世界王者」と力強く話した。

 中学時代に15歳以下の47・5キロ級で全国優勝し、昨年からはアジア各国で武者修行を積んだ。陣営は、18歳9カ月10日でWBC世界ミニマム級王座を獲得した井岡弘樹の国内最年少世界王者記録更新を視野に入れる。国内デビュー前の来年3月のアジアタイトル防衛戦(タイ)に勝てば、新人では異例の世界ランク入りの可能性もある。「誰もしたことがないことをやって、注目されたい」。大きな野望を持って国内リングに立つ。【木村有三】

 ◆加納陸(かのう・りく)1997年(平9)11月16日、兵庫・川西市生まれ。幼稚園から空手を始め、小4でボクシングも始める。得意パンチは左ストレート、右フック。家族は両親と姉。海外戦績は5勝(3KO)1敗1分け。159センチの左ボクサーファイター。