WBA世界スーパーフライ級王者河野公平(34=ワタナベ)が新たな必殺パンチでKO初防衛を狙う。大みそかの初防衛戦へ、24日に都内のジムで練習を公開。3月の王座返り咲きの一戦は「一撃」と名付けた右カウンターで仕留めた。2度目の王座で初防衛へ、今回は「一撃左バージョン」の左フックを用意した。

 河野は2年前の大みそかにKOで、3度目の挑戦で世界王座に就いた。3月もKOと急激にパンチ力がついた。高橋トレーナーは「それまでは手数優先。基本に戻って打ち方がよくなった。最近は左も1発で倒せる」。そこで左フックを必殺パンチに加えた。挑戦者ヒメネスはテクニシャン。「機敏に動いて、そういう相手をKOしたい。力いっぱい振ってもくるので、チャンスはある」。河野は堂々KO初防衛を宣言したのも、手応えがあるからだ。

 王座奪回後も亀田興に振り回され、試合が決まらなかった。「前回防衛できず悔しい思いをした。間が空いたが、初防衛への気持ちは途切れていない」。年齢、疲労を考えて2勤1休ペースも「パワーがついた」とも話す。左で倒して憂さ晴らししたい。【河合香】