WBA世界フライ級王者亀田大毅(21=亀田)が異例の「白黒ポスター」で挑戦者坂田健史(30=協栄)を挑発した。9月25日に東京・東京ビッグサイトで行われる「秋の2大格闘技祭り!!

 ボクシング世界タイトルマッチ亀田大毅vs坂田健史&格闘技DREAM16」(TBS系列で午後7時から全国放送)の世界戦用ポスターが24日、両陣営から発表された。「興行ポスター対決」と銘打たれ、それぞれが同じ素材で作成。大毅陣営は「明暗」のキャッチコピーで坂田の写真を白黒にして過去の人扱いに。そんな揺さぶりにも坂田は「何とも思わない」と笑顔でかわした。

 決戦1カ月前にして、王者大毅陣営が異例の揺さぶりを披露した。この日に発表された大毅陣営作成のポスターは、挑戦者坂田の写真だけが白黒だった。「良い感じにできてるんちゃうかな」と満足げにポスターを見つめた大毅は、白黒にした理由を聞かれると、不敵な笑みを浮かべた。

 大毅

 おれがカラーで挑戦者が白黒。これは今の立場を表してる。おれは現王者で、坂田選手は元王者やからな。それがはっきりする試合になる。白黒つけるということやね。

 キャッチコピーも「明暗」のひと言に集約した。「おれはカラーの世界(=未来)を生きていく」と元同級王者の坂田を過去の人扱いし、心理的な揺さぶりをかけた。引退覚悟で挑んでくる挑戦者を「勝手に引退したらって感じ。人が何をしようが考えようが関係ない。人のことを気にしている余裕はないよ」とあしらった。

 現在のコンディションについては、「体調はまあまあ、良くないわ。夏バテ気味や」とにやりと笑い、本音は隠した。それでも「おれも人生がかかってるからな。相手は関係ない。おれはしっかり調整して、試合をやって、勝ってベルトを守るだけやから」と表情を引き締めた。敵は、「過去の人」である坂田ではなくて「カラー」の自分自身だと言わんばかりに、大毅はポスターを見つめていた。