大相撲の横綱日馬富士(30=伊勢ケ浜)が27日、都内の英国大使公邸で開かれたレセプションにバトトール夫人と出席し、初訪日中の英王室のウィリアム王子(32)と歓談した。日馬富士の大ファンだという王子からの招待で、多くの著名人が列席する中、通訳を交えて会話を交わした。「今回はスケジュールが合わなかったけど、スケジュールが合ったら今度、ぜひ相撲を見に行きたいとおっしゃっていました。『ぜひ見に行きたいと』」とうれしそうに明かした。

 185センチの日馬富士よりも背が高く、190センチ超あるウィリアム王子。初対面した際にはそのいでたちに驚いた。「とにかくいい男でした(笑い)。背がものすごく高い。198センチくらいあるんじゃないですかね。ものすごいスリムで、きれいな顔をされていた」と笑った。おかみの淳子夫人とともに出席した師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)も、王子に相撲の成り立ちなどを説明したという。

 へんとうが腫れて発熱し、番付発表から3日間、点滴を打って静養していた。稽古は前日26日にようやく再開したばかり。だが、8場所ぶりの優勝を目指す春場所(3月8日初日、大阪・ボディメーカーコロシアム)へ、この出会いは大きな弾みとなった。「そうそう会える人じゃないですからね。会えたこと、そのものが刺激になりました。何百年も歴史があるロイヤルファミリーの方に会えたわけですから」。高揚した気分を抑えることなく、日帰りで大阪へと戻っていった。