左膝のけがを押して強行出場する西前頭9枚目の遠藤(24=追手風)が一瞬、ヒヤリとさせた。

 東前頭16枚目の貴ノ岩(25=貴乃花)と左四つに組み、右からの上手出し投げで崩しにかかるなど激しい攻防を演じた。だが、相手のすくい投げを左足1本でこらえた直後だった。再び出し投げに行こうとしたか、足を後ろに下げた瞬間、左足が土俵につかないよう不自然に上げながら、ケンケンをする形で土俵を割った。

 ケガの再発も心配されたが、その後は引きずることなく歩いて引き揚げた。支度部屋では「特に問題はないです」と、おくびにも出さない。内容については「負けは負け。でも、日に日に相撲になっているので、それは自分自身、いいことだと思って、明日以降頑張ります」と話した。