西前頭14枚目の旭天鵬(40=友綱)が、同7枚目の佐田の富士(30=境川)を肩透かしで破り、8勝目を挙げた。昨年九州場所以来3場所ぶりの勝ち越しで、自己記録を更新する40歳8カ月での幕内最年長勝ち越し。

 「良かった。花道で思い切り笑いたかったけど、相手もいるから。心の中はすごかったよ。ホッとしたわ」と満面の笑みだった。

 既に7勝目の時点で幕内残留を確実にしていたが、8勝目を手にして番付の浮上が見込め、史上2人目の幕内在位100場所が懸かる秋場所への視界も開けてきた。

 その話題には「まだまだ。(秋場所で幕内に残るための“切符”を)名古屋で買いにいかないと」と気を引き締めた。

 千秋楽は遠藤戦が組まれた。多くの懸賞がつくことが予想されるだけに「(懸賞が回るときは)目をつむっておく。あんなの見たら、うれしいけど力んだりするしね」。ベテランらしく欲を抑えて、自然体で人気の若武者に挑む。