名古屋場所で35度目の優勝を果たした横綱白鵬(30)は、あらためて感慨に浸った。名古屋市内での一夜明け会見。優勝パレードで、引退した旭天鵬を旗手として乗せることができたことについて「今場所は優勝が自分に転がってきた。目に見えない力は絶対ある。旭天鵬関の最後の花道にふさわしい。この名古屋場所は、私の相撲人生の中で一生忘れない」と語った。

 子どものころ、旭天鵬らの相撲を見て、冬には雪の上に円を描いて相撲を取った。一緒に務めた最後の土俵入り。後ろを歩くと、その背中が寂しそうだったという。「最後に一緒に土俵に上がれたし、私は悔いはない」とねぎらった。

 また、新大関として11勝を挙げた照ノ富士については「私は新大関のときに優勝しましたけどね」と笑いながらも「初めての場所としてはまずまずだったんじゃないのかな。2桁というのは」と合格点を与えていた。