大相撲の秋場所(13日初日、東京・両国国技館)を前に、横綱審議委員会の稽古総見が4日、両国国技館内の相撲教習所で行われた。

 右肘のけがで名古屋場所を途中休場した横綱日馬富士(31=伊勢ケ浜)は、逸ノ城(22=湊)や遠藤(24=追手風)らを相手に16番と精力的に稽古。秋場所への出場については「何とも言えないです」と言葉を濁したものの「いい汗を流しました。少しずつ良くなっている」と手応えを口にした。横綱鶴竜(30=井筒)も佐田の富士(30=境川)、宝富士(28=伊勢ケ浜)と12番取った。

 大関陣は昇進後、最初の稽古総見となる照ノ富士(23=伊勢ケ浜)を含めて、初めて4人で申し合いを行った。若い大関に刺激された3人のベテランも熱のこもった稽古を見せた。ただ1人、白星が先行した照ノ富士は「初めてで、いい経験になったと思う」と言い、琴奨菊(31=佐渡ケ嶽)は「よく動けている」と納得顔。稀勢の里(29=田子ノ浦)は「(照ノ富士は)力のある大関ですからね。いいと思います」と活力としていた。

 また、横綱白鵬(30=宮城野)はすり足などの基礎運動をこなすだけにとどめた。