大相撲の秋巡業が8日、寂しく始まった。宇都宮市での朝。幕内の稽古が始まると、活気にあふれた十両から一変した。最初に佐田の富士(30=境川)と千代鳳(22=九重)が取り、次に佐田の海(28=境川)と誉富士(30=伊勢ケ浜)が取っただけ。たった4人。史上最少級の人数で終わった。

 20番取った千代鳳は「4、5人でやるかなと思っていた。まさか2人でとは」。続くぶつかり稽古で稀勢の里に7分半、胸を借りて、何とか“場”を持たせた。誉富士も「お客さんも面白くなかったでしょうね」。

 尾車巡業部長(元大関琴風)は「上を狙う者は初日からガンガン行かなきゃダメだ。明日あさっても続くなら、怒らないといかんな」と苦笑いした。