20日に急逝した日本相撲協会の北の湖理事長(享年62=本名・小畑敏満)の密葬が26日、東京都江東区の北の湖部屋で営まれ、約200人が参列した。葬儀終了後には部屋付きの山響親方(元前頭巌雄)や弟子らの手で、ひつぎが霊きゅう車に乗せられた。

 火葬場に向かう途中には、長年親しんだ両国国技館にも立ち寄った。

 国技館では八角親方(元横綱北勝海)、貴乃花親方(元横綱)ら協会幹部のほか、既に定年している元関脇福の花の松井孝一氏(75)、元関脇藤ノ川の森田武雄氏(69)も出迎えた。協会職員ら約300人が参列する前で、理事長を乗せた霊きゅう車は約4分間滞在し、思い出の地に最後の別れを告げた。とみ子夫人が車から降りて、親方や職員らに感謝の言葉を掛けていた。ファンからは「北の湖~!」「ありがと~!」の声が送られていた。

 北の湖理事長は、九州場所13日目の20日に直腸がんによる多臓器不全のため、福岡市内の病院で亡くなった。相撲協会は12月22日に、国技館で協会葬を行う。