大相撲の幕内松鳳山(二所ノ関)が32歳の誕生日を迎えた9日、映画化もされた人気漫画「クローズ」ばりのおとこ気で雪辱を誓った。作中で男子高校生が発する「最強程度で最高に勝てるわけがない」というセリフがお気に入り。32歳の1年間は「目標は『昨日より最高』です。自分を貫いて日々進化していきたい」と“最高”を目指す。

 昨年は春場所で13連敗し、十両陥落後も負け越しを経験。引退を考えるほど相撲人生最大の屈辱を味わい「31歳は最悪だった」と苦笑する。5日には急性胃腸炎を患うなど災難続きだったが、朝稽古後は若い衆から誕生日ケーキを顔にぶつけられる手荒い祝福で再スタート。

 西前頭筆頭で負け越した初場所では同い年で同じ一門、同郷の大関琴奨菊が初優勝したが「正直、どうでもいい」と言い放った。己の道を突き進む。