善意の気持ちで来たのに、何か悪いことをしたみたいで…。大相撲の力士献血が12日、東京・両国国技館で行われた。

 東京都赤十字センターからの要請による献血運動に協力するための恒例行事。肝機能数値の基準範囲以下が対象者で、多数の力士が協力したが、3人が足を運んだ関取衆は、全員が見送りという憂き目にあった。

 その1人で十両の千代の国(25=九重)は、毎年のように参加しながら、初の見送りとなった。献血会場に入り問診の段階で、ストップがかけられた。実は最近1カ月以内に、風疹の予防接種などを受けており、これが対象外となった。

 献血者は、朝稽古の自粛を求められており、もちろん千代の国も朝は休養。「稽古も休んで来たのに、何か悪いことをしたみたい。帰って寝ます」と、ボランティアの女子高生からチョコ菓子を贈られ、あえなくご帰還となった。同じ九重部屋の十両千代翔馬(24)も来場したが、直近で薬の服用があるため見送られた。