針まで刺されて、それはないですよ…。大相撲の力士献血が12日、東京・両国国技館で行われた。

 東京都赤十字センターからの要請による献血運動に協力するための恒例行事。肝機能数値の基準範囲以下が対象者で、多数の力士が協力したが、3人が足を運んだ関取衆は、全員が見送りという憂き目にあった。

 その1人の玉鷲(31=片男波)は毎年参加ながら、初の見送りとなった。血液検査をパスした後、体を横たえ左腕に針を刺され採血を待った。だが筋肉や脂肪に阻まれ、血管まで針が到達せず「無理して神経を傷つけるリスクを負うことはできない」(担当者)と、あえなく断念となった。

 関取衆でも4、5人しかいないという貴重なAB型で「少しでも協力できたらと思って来たんだけどね」と残念そうな玉鷲。それでも来年も、くじけずに来るといい、さらに「来年は800CC採る!」。献血量は、力士も一般人と変わらず400CC。倍返しでリベンジ! とむちゃな希望を口にしていた。