綱とりに挑む大関琴奨菊(32=佐渡ケ嶽)が、大関稀勢の里(29=田子ノ浦)に痛い2敗目を喫した。

 立ち合いで当たった直後、左に動かれた。そのまま突き落とされてバッタリ。わずか0秒7のあっけなさだった。

 「オレがダメだね。残らないと。立ち合いは悪くなかったんだけど…」と反省。ただ、当たった後とはいえ、動いてきた稀勢の里には驚いた様子で「あんなことしなくても強いのにね。ああいう相撲でしか、勝てないんじゃないかな」と、恨み節も口をついて出た。

 優勝争いから後退し、綱とりも厳しくなってきた。だが「関係ない。自力をつけないと相撲にならん」と雑音を振り払い「自分に力をつけろということやね。しっかり気持ちを切り替えて明日、頑張ります」と言い聞かせた。