前日(4月30日)から始まった二所ノ関一門の連合稽古が1日、東京・江東区の尾車部屋で行われた。

 この日も稽古の締めくくりは、稀勢の里と琴奨菊の大関同士の三番稽古。微妙な勝負となった一番を含め計10番で琴奨菊は4勝6敗と負け越した。それでも稽古後は、部屋の外で待つ報道時の元へ、わざわざ足を運び対応。笑みを浮かべて言葉を運んだ。

 実は2日前、横綱審議委員会の稽古総見で、立ち合いの手つきを「あれでは全部、待っただよ」と厳しく注意されたという。「だから腰が下りないんだよ、とも言われました。ありがたい言葉だから直さないと」と前向きに考えてはいるが、これまで体に染みこんだ立ち合いの微修正を余儀なくされそうだ。

 それでも「気持ちも含め、ちょっとしたバランスの問題。立ち合いを変える、ぐらいの意識を持ってやりますよ」と割り切りは出来ている様子。稀勢の里との稽古も「相手は強いし重いし、力を出し切っての10番だから何も言うことなし。15日間、自分を信じて、自分を見失わず、思うがままにね」と独特の表現で夏場所(8日初日)に臨む心境を明かした。