西幕下筆頭の大輝(23=八角)が西十両11枚目の常幸龍(27=木瀬)を押し出して勝ち越しを決めて、名古屋場所(7月10日初日、愛知県体育館)での新十両昇進を確実にした。

 埼玉栄高の先輩に、持ち味の突き押し相撲を貫いた。土俵を下りると目を潤ませて「この場所は結構、きつかったんです。いろんな人に声援をいただいて、全部込み上げてきました」と涙ながらに喜んだ。

 高校横綱、学生横綱に輝いた逸材だが、大学4年時に付け出し資格を得られず、前相撲からスタート。15年春場所初土俵の同期の幕内御嶽海や十両宇良の活躍を刺激に、1度も負け越すことなく、所要8場所での関取昇進を確実にした。「やっとスタートラインに…一人前の舞台に立てたかなと思います」と喜びをかみしめていた。