横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)が、4場所ぶり8度目の優勝に王手をかけた。

 大関豪栄道(30=境川)との2度目の立ち合いで、頭から当たって右を差すと、左上手も引いて十分。「ガッチリまわしを取っていたので。冷静だったのでね。精いっぱい、全身全霊で取りました」。相手の下手投げに2度こらえると、豪快な上手投げで貫禄を見せつけた。

 これで単独トップの2敗をキープ。直後の結びの一番では1差の大関稀勢の里(30=田子ノ浦)が勝利するなど、千秋楽で敗れれば決定戦になる可能性も残った。それでも「明日は明日の風が吹く。明日の一番に集中して」。混戦に戻るつもりは、ない。