大相撲の夏巡業は26日も神奈川県平塚市で行われ、地元力士の十両朝弁慶(27=高砂)はあらためて、知名度アップを誓った。

 子どもとの稽古や髪結い実演などに奔走したが、一部のファンしか拍手が起きず「みんな本当に、僕のことを知らないので…」と恐縮するばかりだった。

 平塚駅では付け人の朝興貴が「朝弁慶さんですか」と声をかけられ、千代大龍も市内で食事をしているときに「朝弁慶関ですか」と間違えられたという。そして当の本人は「サインした後に『頑張って下さい、正代関』と言われたこともありました」と苦笑いを浮かべた。

 とはいえ、平塚市からは江戸時代の江戸ケ崎以来、約200年ぶりの関取だけに「顔じゃないことが分かったので、もっと頑張らないといけないと思った。番付を上げるしかない。地元のおかげです」。地元が気づかされてくれた夏だった。