大相撲の横綱審議委員会は26日、東京・両国国技館で開かれ、秋場所で全勝優勝した大関豪栄道の綱とりについて、九州場所(11月13日初日、福岡国際センター)で2場所連続優勝を果たせば異論がないことを確認した。守屋秀繁委員長(千葉大名誉教授)は「相撲内容も良くて、15戦全勝と大変よくおやりになった。私としても優勝すれば(昇進に)賛成に回る」と絶賛した。

 かど番を4度経験するなど、先場所までの成績は決して安定していなかったが「今場所いい成績だったのは、場所前にどこも痛いところがなく、稽古も十分にできた結果だと報じられている。もし、この次も(ケガがない状態が)続くのであれば、あえて3場所前やそれ以前の『ケガだらけの豪栄道』のことを今更、議論するのも良くない」と、あらためて不問に付す考えを示した。

 また、優勝同点や次点だった場合について、委員長は「今『準優勝や優勝決定戦でもいい』と断言するのは不適切」と明言を避けたが、一部の委員からは全勝優勝を高く評価して、優勝次点でもいいのではという声も上がった。