右足など3カ所のケガで大相撲秋場所を全休した横綱白鵬(31=宮城野)が28日、成田空港からモンゴルへ帰国した。メスを入れた右足親指と右足首にはサポーターを巻いた。古傷の左膝の内視鏡手術を受けたことも明かし「深く切った部分から、また少し血が出ている状態。思ったより大変な手術だった」と話した。

 豪栄道が初優勝した秋場所について「十分良かったと思う。勝負に対する執念が出た」などと称賛した。自身は体をリセットする目的で3日間の断食を敢行。体重は約10キロ減の147キロとなり「内臓を休めて、体も軽い」。この日も土俵に上がって1時間ほど汗を流した。内弟子の石浦、山口の活躍にも刺激を受けており、「悪いところを全部きれいに取って、中からきれいにして頑張る」と決意を口にした。

 モンゴルでは治療と療養にあて、1週間ほどで再来日する予定。秋巡業は後半10日間に出場する考えで「心と体を落ち着けて、パワーをもらって来たい」。通算1000勝のかかる九州場所へ、体重は「152~153キロ」と横綱に昇進した9年前が目安。原点回帰で復活を期す。【桑原亮】