左アキレス腱(けん)皮下断裂のため西幕下7枚目まで番付を落とし、3場所ぶりに土俵復帰した豊ノ島(33=時津風)が、今場所最後の7番相撲に臨んだ。

 貴乃花部屋のホープで東7枚目の貴源治(19)の対戦。生きのいい相手の、長いリーチを生かした突き放しにズルズル後退。「今年最後の相撲だったから(負けるにしても)もうちょい、負け方があるな」という一方的な相撲で突き出された。復帰場所は4勝3敗で終えた。

 ケガから復帰した現状を図るには、格好の相手だった。だが、無意識に左足をかばってしまったのか「押された時、足が粘るという感じにはならなかった。もう少し残せると思ったけどね。ふがいない」と復活ロードは、まだ道半ばといったところのようだ。

 それでも、約半年前に手術したことを思えば「とりあえず勝ち越した。最低ライン。来場所は番付も上がるし、もっと状態も良くなっていると思う。今日の貴源治とは上に上がって、また対戦したい」と話すほど自信回復にも収穫のあった、ベテランの復帰場所が終わった。