大相撲の熊本巡業が10日、熊本市で行われ、隣接する宇土市出身の西前頭3枚目正代(25=時津風)が、集まった約4500人のファンを盛り上げた。

 握手会は長蛇の列で、サインや写真撮影に大忙し。朝稽古では横綱鶴竜に胸を借り、何度も土俵に転がされては起き上がり、声援に応えた。九州場所で敢闘賞を受賞し、初場所(来年1月8日初日、東京・両国国技館)では新三役昇進が確実なだけに「胸張って帰れました」と誇らしげ。「土俵の上で(観客が)沸く相撲を取ることで、勇気付けられる」と4月14日の熊本地震で傷ついた地元を思いやった。