大相撲の追手風親方(50=元幕内大翔山)が伊勢ケ浜一門を離れ、時津風一門へ移籍したことが22日、日本相撲協会関係者の話で分かった。

 角界屈指の人気を誇る幕内遠藤ら追手風部屋に所属する力士や、部屋付きの中川親方(元幕内旭里)も移ったが、年寄名跡を巡って係争中の春日山親方(元幕内浜錦)は移らなかった。

 関係者によると、移籍の理由には伊勢ケ浜一門内で考え方に相違があったことや、時津風一門を興した大横綱双葉山の元時津風親方が、現役時代に追手風親方が在籍した立浪部屋の大先輩に当たることなどがある。

 時津風一門には11月の九州場所で優勝した横綱鶴竜(井筒部屋)を筆頭に、来年1月の初場所で新関脇昇進が確実な幕内正代(時津風部屋)、人気力士の幕内の勢(伊勢ノ海部屋)らがおり、遠藤は同門となる。九州場所時点で追手風部屋には関取5人が在籍した。

 部屋を系統別に分ける一門は時津風、伊勢ケ浜の他に出羽海、二所ノ関、高砂、貴乃花と6つあり、2年に1度の役員候補選挙や連合稽古、冠婚葬祭などで協力する。