入幕2場所目となる東前頭8枚目の北勝富士(24=八角)が、西前頭5枚目の嘉風(34=尾車)に押し倒しで快勝し、6勝目を挙げた。

 北勝富士にとって、ただの白星ではない。相手は10歳年上の日体大の大先輩だ。左はノド輪、右はハズで押しての会心の一番に「自信になります。日体大では、いちばん上の先輩。埼玉栄と合わせても(自分にとって)先輩の中で一番上ですから」と喜んだ。戦略も「絶対に左を差させたくなかった。右をうまく使えたし、出足も良かった」と内容も納得の一番だった。

 前日の7日目に、千代の国に突き落としで敗れ、2敗目を喫した。だが部屋に戻ると、師匠の八角理事長(元横綱北勝海)から「あの相撲でいいんだ」という、お褒めの言葉をもらった。「6勝2敗は出来すぎ。とりあえず、あと2勝を目指します。『もう中日か』と思えるので、まだ元気ですよ」と白星の積み重ねをもくろむ。