今場所、部屋創設から140年目で関取が途絶えた高砂部屋の西幕下7枚目の石橋(22)が、全勝同士の対戦で西30枚目の貴公俊(19=貴乃花)に勝って、土つかずの6連勝。7番勝てば確実となる新十両昇進に王手をかけた。

 「きのうビデオを見て、左四つで来るのは分かっていた。右を差し勝つこと」と話すように、左は抱えながら右四つに組み止め、寄り切りで快勝した。

 王手をかけたプレッシャーは認めながら「とりあえず、あと1番しか取れないと思い込んで、自分の相撲を取りきりたい。あとは思い切り行くだけです」と石橋。7番相撲は、もう1人の6連勝力士、朝日龍(21=朝日山)との全勝対決となりそう。「力が強く身長があって粘り強い」と警戒しつつ「ここまでの6番のような相撲を取り切れば、その流れでいけると思います」と自然体を強調した。

 意識せずにはいられない期待も、承知している。部屋の再十両昇進候補だった幕下上位の朝赤龍、朝弁慶が負け越し。「あとは僕しか(十両昇進候補は)いない。自分のため部屋のためにも、あと1番」と自分に言い聞かせていた。