優勝争いでトップの大関稀勢の里（３０＝田子ノ浦）に１差につけていた西前頭１０枚目の蒼国来（３３＝荒汐）が、東前頭６枚目の千代翔馬（２５＝九重）に敗れ、３敗に後退した。

　突き、押しの応酬から互いに様子を見るように距離をとり、手を合わせながら頭をつけ、勝機を探る展開に。その上体から前まわしをとられ、さらに左腕をたぐられ体が崩れたところで、上手からの出し投げを打たれ、無念の３敗目を喫した。

　勝機を探る展開になったことには「相手が小さく見えたから見過ぎてしまった。本当は、まわしを取ってガップリになりたかった。最後は腕を取られて慌てちゃった」と何度も首をひねった。

　優勝争いで大きく後退。ただ、それについては「優勝争いなんて、考えてなかった」と現実味がなかった様子。「それより、自分の相撲を取りきることしか考えてなかった。残り３日も最後まで、自分の相撲を取りきりたい」と悔しさをにじませながらも、自分に言い聞かせていた。