大相撲初場所で初優勝を果たし、横綱昇進を確実にした大関稀勢の里(30=田子ノ浦)が千秋楽から一夜明けた23日、東京都江戸川区の部屋で会見を行った。

 笑みを浮かべながら質問に応えていた稀勢の里だったが、11年に亡くなった先代師匠の鳴戸親方(元横綱隆の里)の話になると、瞬きの回数が増えて万感の思いがこみ上げた。「本当に厳しい稽古でしたけど、本当に役に立った。感謝以外、見つかる言葉がないくらい」と話した。その上で「そう思い出すと、ここで浮かれてはいられない。ますます稽古に精進して、もっともっと強くならないと、本当の恩返しにはならない。まだまだ、これからじゃないですかね」と、より一層の努力を積んで、横綱の重責を務めていく意思を示した。