初場所で初優勝した大関稀勢の里(30=田子ノ浦)の横綱昇進が事実上、決まった。23日、横綱審議委員会に満場一致で推薦された。これを受けて、東京・江戸川区で会見し「グッと気が引き締まりました。尊敬される、模範となるような力士になっていきたい。そのためにはもっともっと努力しないといけない。稽古場の立ち振る舞いもそう、生き方としても周りから見られている。責任ある地位。中途半端な気持ちではいられない」と覚悟を語った。

 日本出身力士として19年ぶりの横綱誕生。注目は集まる。だが「常にプレッシャーがある中で昨年1年間、やらせてもらいました。また違うプレッシャーになっていくと思いますが、良い経験をさせてもらったので、それを生かしてやっていきたい」と話した。

 横綱という夢をかなえる。次の新たな目標を聞かれると、しばらく考え込んだ。出てきた答えは「もっともっと、自分が納得できる相撲を取っていきたい。自分が思っている相撲を今後、取り続ける。そのためには体調管理をしっかりして、自分が納得できる相撲を1日でも取れるように。そういう力士になりたい」。稀勢の里らしい夢だった。