第72代横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)は今日25日、春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)番付編成会議と臨時理事会を経て、正式に誕生する。前日の24日に会見し、横綱土俵入りの型を「雲竜型」とすることを明かした。亡き先代師匠の鳴戸親方(元横綱隆の里)の「不知火型」と悩んだが、先々代の師匠の初代若乃花の型であること、そして自分自身の相撲タイプに合わせて決断した。

 ◆雲竜型と不知火型 雲竜型は四股を踏んでから腰を上げていく「せり上がり」の時、左手の先を脇腹にあて、右手はやや斜め前方に差し伸べる。攻めと守りの両方を兼ね備えた「攻防兼備の型」で、背に回った綱の結び目の輪は1つ。第10代横綱雲龍が始まりとされるが、実際は第20代横綱梅ケ谷の華麗な型が基になっている。不知火型はせり上がりの際、両手を左右に開く。積極的な攻撃を示すものといわれ、結び目の輪は2つ。第11代横綱不知火の豪快かつ優美な土俵入りの型を踏襲したといわれるが、現在は第22代横綱太刀山の型を基にしている。