第72代横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が正式に誕生した。日本相撲協会は25日、春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)の番付編成会議と臨時理事会を開き、稀勢の里の横綱昇進を満場一致で承認した。

<稀勢の里一問一答>

 -伝達式を終えて

 「より一層、気が引き締まりました」

 -使者を待つ間

 「少し硬くなっていました。緊張がありました」

 -亡き先代師匠の鳴戸親方(元横綱隆の里)も待ち望んでいた

 「先代師匠と出会わなければ、今の自分はない。本当に感謝しかない」

 -思い出す先代の言葉

 「一番言われていたのは『横綱になったら見える景色が違う』『横綱になったら分かることもある』と」

 -口上にどんな思いを

 「自分の今の気持ちを、そのまま伝えました」

 -初優勝で横綱昇進はどこが評価されたと思うか

 「まだまだ弱い部分はたくさんある。それでも、こういう風に上げていただいた。今後が大事だと思う」

 -大関時代よりもさらに結果が求められる地位

 「稽古しかない。もっともっと強くなって、恩返しできるように頑張りたい」

 -一番つらい時期は

 「あと1番足りない場所が何度も続き、目の前で優勝が決まった相撲も何番も見た。悔しかったが、我慢してきて本当に良かった」

 -今後求められる役割

 「常に優勝争いに加わり優勝もしないと。これから伸びてくる若い力士も引っ張り上げないといけない」

 -横綱の品格とは

 「自分の中では見本、手本となる力士が、そう」

 -数々の記録をつくる白鵬関に、どう向かうか

 「毎場所対戦のある横綱。もっともっと強くならなくてはいけない」