大相撲の第72代横綱に昇進した稀勢の里関(30=田子ノ浦)が27日に東京・明治神宮での奉納土俵入りで初めて公の場で雲竜型を披露する。

 26日は東京都江戸川区の田子ノ浦部屋で練習し「土俵入りには相撲の基本がたくさんある」と好感触を得た。

 綱の重さは6・4キロで直近の鶴竜関の6・2キロを上回るが、白鵬関の13キロ、日馬富士関の14キロと比べて軽め。せり上がりで両腕を広げる不知火型と違い、左手の先を脇腹に当てる雲竜型は攻守兼備を表すとされる。

 攻めが力強く、守勢でも最後まで諦めず逆転につなげる稀勢の里関は「自分の相撲に合っている」と話す。雲竜型は史上2位の優勝32回を誇る大鵬、31回の千代の富士、「平成の大横綱」と称された貴乃花も採用した。