横綱審議委員会の定例会が27日、東京・両国国技館で開かれた。

 会見した北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)は春場所優勝の稀勢の里について「大変ドラマチックな結果。日本中が沸いた。委員や(委員の)奥さんが涙を流したという人もいて頑張りに感激していた」と会の様子を説明。春場所の相撲内容には「自覚が備わり落ち着いて取っていた」と話したが「押し込まれて逆転の相撲も目立ったような気がする。もう少し安心して見ていられる相撲を」と注文も。夏場所は「けがをきちんと治して出てきてほしい」と要望した。また優勝同点の大関照ノ富士については「4横綱がいる中で最後まで優勝争いに残った」と評価。ただ「(横審の)内規は絶対的なものではない。過去、数場所の成績を勘案しながらの判断」と、不安定な成績から夏場所は綱とりでないとの認識を示した。