大相撲の春巡業が13日、川崎市とどろきアリーナで行われ、関取最年長で38歳の十両安美錦が24歳の幕内宇良を熱心に指導した。

 一門の枠を超え、土俵下で身ぶり手ぶりを交えて業師の後輩にアドバイスした大ベテランは「宇良は一生懸命やっている。俺はいつ満足して辞めるか分からないし」と人気の若手に優しい目を向けた。

 タイプは違うが、多彩な技でファンを魅了する2人。安美錦は「力の伝え方にはいろいろなパターンがあるよと、理論的なことを言った」と話し、小兵の宇良は「相撲の奥深さを感じた。中身は言えないが新しいパターンをつくっていきたい」と感謝しきりだった。