大相撲の春巡業は24日、埼玉県深谷市で行われ、本格的な稽古が終了した。

 右太ももなどの負傷のため後半から合流した横綱白鵬は「また、しっかり稽古をして、体をつくっていく」と夏場所(5月14日初日・両国国技館)を見据えた。

 右足首の故障で3月の春場所を途中休場した大関豪栄道が、申し合いを再開した。前に出る取り口で幕内大栄翔らと10勝2敗で「相手に威圧感を与えられるようにしていきたい」と話した。

 今回の巡業は目玉の横綱稀勢の里が左上腕部などのけがで不在だが、各地で盛況。一方で幕内の稽古が約30分で終わるなど、物足りない内容も多かった。横綱鶴竜は「何人かは一生懸命やっていたが、もっと若手が上を目指す気持ちを見せてほしい」と奮起を求めた。

 日本相撲協会は帯同させるトレーナーを増やし、力士の体のケアを図っている。玉ノ井巡業部副部長(元大関栃東)は「(力士の)要望も聞きながら、今後も取り組んでいきたい」と述べた。

 29、30日には巡業の締めくくりとして、インターネット動画配信サイト「ニコニコ動画」のイベントに合わせた興行が千葉市で実施される。