大相撲の春巡業は24日、埼玉県深谷市で行われ、意外なところで「ゆるキャラ戦争」が発生した。

 巡業には深谷市のゆるキャラ「ふっかちゃん」が、あちらこちらで出没した。ウサギのようでシカのような「ふっか」という生きもので、地元の「深谷ねぎ」の角が特徴。ゆるキャラグランプリでは14年に2位、15年に3位に入っている。

 そんな実力者に嫉妬? したのは、同じ埼玉県の所沢市で観光大使を務める幕内北勝富士(24=八角)だった。「ふっかちゃんは、わが『トコろん』のライバルですから」と言い放った。

 所沢市のゆるキャラで、市の鳥「ひばり」をモチーフに、日本航空発祥の地にちなんで頭にプロペラがついている「トコろん」。その化粧まわしを、北勝富士は締めていた。トコろんは16年のゆるキャラグランプリで58位。ふっかちゃんはライバルであり、目標でもあった。

 「初めて飛行機が飛んだのが所沢。所沢にはあのトトロの森もあるんです。所沢のことだったら、何でも聞いてください」と胸を張る北勝富士。地元愛はかなり強い。「トコろんを頑張らせないと。そのためには自分が頑張らないと」。相棒をより一層、輝かせるために自らの奮闘も誓った。