日本相撲協会は27日、東京・墨田区の両国国技館で「社会人として守るべきルール・マナーについて」と題した研修会を開いた。公益財団法人となってからは、昨年4月に続き2度目の開催となった。

 八角理事長(元横綱北勝海)、横綱稀勢の里(田子ノ浦)ら協会員や関係者ら約1000人が聴講。来賓として鈴木大地スポーツ長官があいさつ。元警視庁で組織犯罪対策部長などを歴任した頼本和也氏(読売新聞東京本社・社長直属統括参与)が「各種不法事案排除の総合的対策について(違法薬物、賭博、暴力団排除)」のテーマで現代の犯罪事情や抑止法などを説明。また3月のWBCで野球日本代表「侍ジャパン」を監督として率いた小久保裕紀氏も講演。「角界には野球にはない『相撲道』という言葉がある。礼に始まり礼に終わるという姿は必ず道につながる。それを採り入れさせていただきました」と、監督就任時に選手たちに話した逸話などを壇上で披露。初めて相撲観戦した時を思い出し「あの時の迫力、感動は今でも忘れられない。(力士も)初めて相撲を見に来る人がいつもいるんだ、と分かってもらえたらいいなと思いました」などを感想を述べた。

 稀勢の里は「力士として、人として、今後生かしていければいい」と話した。